シンプルに必要なものを詰め込んだ 自分たちだけにフィットする家

　家づくりを考えはじめてすぐにJUUに出会ったというAさん夫妻。設計を依頼した花田設計事務所ともJUUをとおして出会った。「最初から建築家に限定していたわけではなくて、自分たちだけの家みたいな理想があったので、結果的にそうなりました」とAさん。
　花田設計事務所の物件を見学するなかで、決め手となったやり取りがあったそうだ。「花田さんの内覧会を見学すると、いいなと思っても、不思議と住みたいとは思わなかったんです。それを正直に伝えたら、『それは当たり前。ここの施主のためにつくった家だもの』って言われて、花田さんに依頼したら自分にフィットした家がつくれるんじゃないかって思ったんです」とAさん。
　こうしてはじまった家づくり。まず、夫妻の趣味や生活スタイル、好きなもの、嫌いなものを聞かれたそうだ。そして提案されたプラン。「家の話はほとんどしていないのに、なぜ？（Aさん）」と思うほど自分たちの理想に近く、結果、8割は当初のプランどおりだという。そこに、夫妻の好きなものをしまったり、置いたり、飾ったりする造作の収納や棚をはじめとした「必要なもの」が加わり、細かな調整を繰り返しながら完成に至ったそうだ。
　暮らしはじめて半年が経過し、居心地の良さを感じているという夫妻。特に気に入っているところを聞くと、「ここというところがない」とRさん。「シンプルだけど自分たちの好きなもの、必要なものだけが
詰め込まれているので、気に入っているところを聞かれれば家全体になる」と語る。Aさんも「アニメや映
画を観たりしながら家族が一緒に過ごす時間、読書や勉強で一人になる時間、そうした暮らしのなかの距離感を取りやすい居場所が用意されている」と満足げ。唯一の問題は、「人通りが少ないと思って開放的にし過ぎたこと（ Aさん）」だそうで、これからは、庭に木を植えたり、外構を整えたり、もっと暮らしやすい家づくりを楽しむそうだ。