時とともに質感と思い入れが増す 自然と調和する〝アナログ×テクノロジー〞の家

　アウトドアが好きでDIYも得意という施主のYさん。そんなYさんが住まいに求めたのは、体になじむキャンプギアのように、丈夫で長く使え、本物がゆえの佇まいに愛着を持てるものであることだった。
　ドリームビルドは木や漆喰などを使い、経年変化が「味」になることに肯定的であることや、大工さんの手作業によるものづくりの精神が息づいた住まいづくりをモットーにしている点で、Yさんの要望にぴったりだったという。
　1階のLDKで印象的なのは広い土間玄関だ。調理もできる薪ストーブを設置したほか、Yさんの趣味のアウトドアギアも収納できる。土間玄関からLDKまでが開放的なひとつながりの空間になっており、冬は火を眺めながらの家族団らんが楽しめる。「釣り竿やテントなど外から持ち込む汚れ物を一旦ここできれいにするなど、この土間空間は大活躍です」とYさん。
　この住まいが興味深いのは、薪ストーブというアナログと現代のテクノロジーのハイブリッドな住まいである点だ。「キャンプ、釣り、スノーボードなど、自然のなかにいる時間が好きなんです。一方で最近の住宅設備はエコロジーの観点でも合理的と感じるものも多い。その両方のメリットを取り入れた住まいをつくろうと思いました」とYさん。そこで導入したのが太陽光パネルだった。ドリームビルドの標準仕様であるトリプルガラスや高い断熱性能により、年間を通してエネルギー利用のメリットを快適に享受しつつ、冬は薪ストーブの火を眺めたり、ダッチオーブンを利用した料理などを家族で楽しんでいるという。「食育に類する言葉で〝火育〞というのがあると聞きました。土間にテーブルを置いて火を眺めながら夫婦で一杯飲むのも楽しいですよ」とYさん。「アウトドアが好きなので、これまでは外にばかり行っていましたが、こういう住まいなら愛着を持ってどんどん使いたいし、自宅で過ごす時間がぜいたくだと感じられます。帰ってきたときにうれしくなる満足のいく住まいができました」と微笑むのだった。