WORKS JUU掲載の施工事例

CASE320 児玉建設/ K邸

センターコートが見せる 多様な表情を味わう家

タイル張りのモダンな佇まいと直線的なフォルムが、住宅というよりむしろギャラリーやアトリウムを思わせるK邸。
中に入ると、目に飛び込んでくるのが大きな窓越しのセンターコート(中庭)から手前にまっすぐに伸びる廊下と客間の和室だ。
廊下のタイルはLDKの床からセンターコートまで続いていて、
内側も外側も統一感のある空間がまるでリゾートホテルのような印象を受ける。
 Kさん一家は結婚以来しばらく賃貸アパートで暮らしていて、当初住宅を購入しようという考えはなかった。
しかし通りがかりに見つけた児玉建設が手がけた住宅に一目ぼれしたという。「住宅ではなく、ひとつの作品だと思ったんです。
児玉さんが設計する作品に、自分たちも住んでみたいと思った」とKさんは顔をほころばせる。
結婚してから、休暇があると首都圏や仙台のホテルに出かけるのを楽しみにしていたというKさん夫婦が重視したのは、
「生活感を感じさせない非日常的な空間でありながら、暮らしやすいこと」。生活感を感じさせるものは造作した収納にすべて
納めているので、暮らし始めた今でも部屋の中は、モデルルームのようにすっきりと片付いている。
収納の場所を決めているので部屋が散らかることがなく、落ち着いて暮らすことができるとKさんの妻は話す。
 平屋建てにしたのは、これまでのアパート暮らしがヒントになったという。かつてメゾネットタイプの賃貸に住んでいたとき、
1階と2階を上り下りする生活動線を負担に感じた。新築にあたり、ワンフロアで生活動線が完結すること、
将来年齢を重ねて足腰が弱くなっても暮らしやすさが変わらないことを考慮して平屋を選択したという。
さらに、構造上、平屋だからこそ大きな窓と天井を高くつくることができるというメリットもあった。
開放感のある大空間は、床下エアコンでの全館冷暖房を採用していることにより、
どの部屋温度も温度ムラがなく快適で満足しているそうだ。
 新しい家を手にして、「これまで泊まったどんなホテルよりも居心地が良く、
コロナが落ち着いても出掛ける機会が減りそう」と話すKさん。
ホテルライクな非日常空間は、我が家での日常をよりグレードアップしてくれる存在になっている。

DATA
床材磁器タイル、Pタイル
内壁材ビニールクロス、
塗り壁(ジョリパット)、
タイル
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材タイル

設計・施工 / 株式会社児玉建設一級建築士事務所 | 竣工 / 2022/5 | 構造・工法・規模 / 軸組パネル工法・1階建 | 敷地面積 / 273.81㎡(82.83坪)| 床面積 / 156.70㎡(47.40坪)/ 1階 127.58㎡(38.59坪) インナーガレージ29.12㎡(8.80坪) 

暖房設備 / ヒートポンプ式床下エアコン(電気)| 給湯設備 / エコキュート(電気)| バス / TOTO サザナ | トイレ / TOTO ネオレスト | キッチン / SEDIA × EIDAI オリジナルシステムキッチン | 調理設備 / IH | 窓仕様 / アルミ樹脂複合サッシLow-Eトリプルガラス | 断熱材 / ウレタンフォーム 吹付ウレタン | 換気システム / 第1種換気

建築総工費 / 3,500万円台
坪単価 / 70~75万円