WORKS JUU掲載の施工事例

CASE296 西方設計 / T邸

愛着ある名作家具と暮らす 洗練された空間

南側全面に設けた大窓から日差しが降り注ぐリビング。
ソファをはじめ部屋の各所にさりげなく置かれた椅子やキャビネットは、ミッドセンチュリーのデザインで統一されている。
施主のTさんが趣味で10年以上かけて集めてきた家具がしっくりとなじむモダンな空間は、雑誌を眺めているような気分にさえなる。
Tさんの家づくりは、構想から完成まで2年以上を費やした。「こういう家にしたい」という要望をまとめた資料は15ページにも及んだ。
南側全体の大窓、大窓に面した広いLDK、最高レベルの耐震性能というTさんの要望のなかでも
必須条件の3つすべてを満たすのが難しかったのだ。
「探したビルダーのうちで『できます』と言ってくれたのが西方設計でした」とTさんは振り返る。
 「温熱設計に定評のある設計事務所ということで、基本的な構造についてはお任せでした」とTさん。
大切な家具のコレクションを生かすという観点から、Tさんは主にインテリアにこだわった。
照明はすべて施主支給、設置場所も細かく指定した。それを補足するかたちで設計側が照明プランを考えたほどだ。
 部屋の雰囲気に合わせて、グレーのキッチンを選んだのは妻のYさんだった。
レイアウトはコンロとシンクのカウンターを並行にしたⅡ型を採用。
作業スペースが広く動きやすいという。T邸はオープンな間取りを生かした温熱設計により、
四季を通じて快適な室内環境が保たれている。真冬も薄着で過ごすのがTさん一家の日常になった。
寒冷地である秋田で、南側一面の窓でありながらこれだけの温熱環境を確保できるのは、
サッシの断熱性能の高さとそれを十二分に生かす西方設計が積み重ねてきたノウハウの賜物だ。
「住んでいて、快適なのが当たり前になっています。外に出て初めて、今日は寒いなと気づくほど」と、
Tさんたちは温熱環境の良さが住み心地の良さにつながっていることを実感している。
大切な家具とともに、思い描いていた通りの暮らしができている。

DATA
床材無垢材(ナラ、スギ)
内壁材和紙クロス
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材木材(スギ赤身)

設計 / 有限会社西方設計 | 施工 / 志村建設株式会社 | 竣工 / 2020/12 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 216.25㎡(65.41坪) | 床面積 / 167.94㎡(50.80坪)/ 1階 68.45㎡(20.70坪)2階 59.75㎡(18.07坪)インナーガレージ 39.74㎡(12.02坪)ウッドデッキ 8.55㎡(2.58坪)

暖房設備 / エアコン(電気) | 給湯設備 / エコキュート(電気) | バス / TOTO サザナ | トイレ / TOTO ネオレスト、TOTO GG3 | キッチン / GRAFTEKT デュエ | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 造作カーテンウォール、木製サッシLow-Eトリプルガラス、樹脂サッシLow-Eトリプルガラス | 断熱材 / グラスウール、防蟻EPS | 換気システム / 第1種換気 | Q値╱0.853W/㎡K| UA値╱0.29W/㎡ K| C値╱0.38㎠/㎡

建築総工費 / 3,900万円台
坪単価 / 75~80万円