WORKS JUU掲載の施工事例

CASE280 花田設計/Y邸

デザインと機能性に囲まれた フットボールピッチ

以前から住宅雑誌を見るのが好きだったというYさん。県外出身で妻のふるさとという縁から秋田で暮らしはじめた。「この先もずっと秋田にいることが決まっていなくて趣味みたいなものでした。もし自分の家を持つならどんな家がいいかなって。JUUも読んでいましたよ」とYさん。
 そうしたなかで花田設計事務所を知った。「いいなと思うと花田さんが手がけたものばかり。当然、物件ごとに惹かれる度合いは違いました
が、共通してデザインが魅力的でした」とYさん。通っていた歯科医院も花田設計事務所の設計で、待合室に置かれてあったパンフレットを見
ながら、自分の家をお願いするなら花田設計事務所にしようと決めて、
まだ家づくりの予定がない段階から内覧会などに足を運びはじめ、その後、4年通い続けたそうだ。
 そして、いよいよ家づくりをスタート。「候補の土地にどんな家が建つのかイメージができなかったなか、最初に出てきたプランを見て驚いた」とYさん。「土地をうまく使いたい、個室を閉鎖的にしたくない、玄関は広め、水廻りは効率よく」といった断片的な希望しか伝えていな
いにも関わらず、自分たちの想像を超えた提案だったそうだ。
「4年くらい付き合ってきて、Yさん夫妻の希望はつかめていましたし、子どもたちの成長、暮らしのなかの出来事なんかも聞いていたので最初からイメージはありました」と設計を担当した花田順さん。
 Y邸の特徴は、住宅と一体になった塀が庭を囲むファサードだ。Yさんが静岡県出身で幼少期からサッカーを続け、今は小学生の長男もサッカーに打ち込んでいることから、家でも練習できるよう庭を芝生のフットボールピッチに仕上げ、その周囲を塀で囲んでいる。塀は、ボールが敷地外に出ないようにという役割だけではなく、風が強い地域ならではの風よけ、そして、外からの視線を遮るという機能も併せ持っている。暮らしはじめてからの感想を聞くと、「不満は驚くほどに何もない」と夫妻で口をそろえる。大変そうに思える週2回から3回の芝生の手入れも家族で行い、プライベートなフットボールピッチのある暮らしを楽しんでいるそうだ。

DATA
床材複合(合板)フローリング、
Pタイル
内壁材ビニールクロス
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材SOLIDO typeM LAP

設計 / 有限会社花田設計事務所 | 施工 / 株式会社西村建設 | 竣工 / 2019/9 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 31.23㎡(100.19坪)|床面積 / 166.82㎡(50.46坪)/ 1階 63.32㎡(19.15坪)2階 75.35㎡(22.79坪)ガレージ 28.15㎡(8.51坪)

暖房設備 / 床暖房(灯油)| 給湯設備 / エコフィール(灯油) | バス / LIXIL アライズ | トイレ / Panasonic アラウーノ | キッチン / LIXIL リシェル | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eペアガラス | 断熱材 / グラスウール、EPS(ビースポリスチレン) | 換気システム / 第3種換気

建築総工費 / 3,600万円台
坪単価 / 65~70万円