太陽の光、風と緑を感じる空間 広々空間を子どもたちが走り回る

「この家を見学したとき、子どもたちの反応が本当によかったのです。『こんなおうちに住めたらいいね』と。理想が現実になり、家族ともども喜んでいます」とＳさんは語る。この住宅は築12年。年月を経た木材の姿がいっそう美しい。素材の経年変化を見せたいというコンセプトのもと、モデルハウスとして公開されていたのが、縁あってSさんご家族の新たな住まいとなった。
　Ｓさん夫妻は、子どもたちの学区のこともあり以前から住んでいる地域を希望していた。自然素材を使った家に興味があり、同じ地域にあった村上商店のモデルハウスを訪問。一目で気に入り、そのモデルハウスを購入することに決めた。Ｓさんは「内装に無垢材がたくさん使われていたのが好印象でした。白い漆喰壁の質感も洗練されていると感じましたし、吹き抜けも開放的でいいなと。年月はそれなりに経ていましたが、コンディションもよかったんです」と振り返る。　
　1階には吹き抜けを中心に広々としたＬＤＫが広がる。子どもたちが自然と集まってきて、テレビを見るなど思い思いに過ごすのが日常の風景だ。吹き抜けを通じて各部屋に暖気が回るので、冬の暖房はこの薪ス
トーブのみで十分という。上下階とも家じゅうを回れる動線になってい
て、暖房の熱も外からの風も滞ることなく行きわたる。
　吹き抜けの上には天窓が設けられたほか、各所に設けられた大きな窓
からも光が入り、家じゅうが明るい。窓を開けると、自然と風がさーっと吹き抜けていく。代表の村上さんは、このモデルハウスを建てて10年
以上を経たことで、光と風と緑を感じる空間の価値と、停電時に薪スト
ーブが活躍するといった強みを実感したという。「自然の力をうまく取
り入れた家づくりをするのが理想」と、思いを新たにする。Ｓさんたちは「自分たちの暮らしに合わせて住まいに手を入れていくのが楽しみ」と夢をふくらませている。もちろん、ここで初めて迎える冬に薪ストーブに火を入れるのも、だ。