WORKS JUU掲載の施工事例

CASE258 西方設計 / O邸

夫婦ふたりの暮らしを中心に 清々しい空気が流れる空間

 住み始めてからちょうど一年ほどになる。「住み心地は快適そのもの」と、Oさん夫妻は口を揃える。「家じゅうの温度差がなく、蒸し暑い季節でも寝苦しい夜も一度もありません」と、Oさんは笑顔を見せる。
 空き家となっていた実家をどうするか、ということからOさんの家づくりは始まった。「実家を守りたい、という気持ちがあったが、自分たちが住むには冬の寒さなど克服しなければならない問題がありました」とOさん。リフォームも検討したが、思い切って建て替えることに決定。敷地南側の庭を残しているほか、実家の家具を移設するなど、家族の思い出を大切にした心地よい空間づくりに取り組んだ。
 県内のビルダーを回り、最終的に西方設計に依頼することに。決め手となったのは、代表の西方里見さんが提唱する、高い耐久性と対候性を持ち合わせた長寿命の家づくりだった。「躯体性能がいいということは快適さに直結します。西方さんの説
明によると、住まいの室内温度は常に21〜22度に保たれるので『ヒートショックで死なない家だ』と。県内にこんなに素晴らしいビルダーがあるのか、と驚き、ぜひお願いしたいと思いました」とOさん。
 間取りでOさん夫妻が重視したポイントは「家事動線を使いやすく」「夫婦それぞれのスペースを持つ」という2点だった。LDKと寝室、家事室と水回りまでを回遊動線でつないでいる。廊下部分は実家での介護の経験を生かし、幅を充分に取っ
て1階を車いすで移動できるようにした。また、夫婦それぞれのスペースとしてOさんは2階にオーディオルーム、妻のMさんはキッチンに隣接する家事室を設けて、趣味や一人の時間を満喫できる環境を整えた。
 Oさんが住みはじめて実感しているのは「リビングにいるのが本当に心地よい。いつもいい空気が流れていて、天井の杉板などの眺めもとても気に入っている」ということ。Mさんも「家事室を作業途中のままにしておけることが便利。リビングに用事をもちこまずに、くつろいで過ごせます」と微笑む。
 家族の重ねてきた歴史を大切にしながら、長く住み続けられる家を得たことで、「今後の生活がますます楽しみになった」とOさん夫妻は笑顔を見せるのだった。

DATA
床材無垢(スギ・パイン)
内壁材ビニールクロス
屋根材ガルバリウム鋼板、エコテクノルーフ
( 屋根一体型太陽光発電)
外壁材木材(スギ赤身) 

設計 / 有限会社西方設計 | 施工 / 株式会社むつみワールド | 竣工 / 2020/4
構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 400.7㎡(121.21坪) |床面積 / 170.85㎡(51.68坪) / 1階 81.22㎡(24.56坪)2階 56.17㎡(17.00坪)インナーガレージ 33.46㎡(10.12坪)

暖房設備 / エアコン(電気) | 給湯設備 / エコキュート | バス / TOTO サザナ | トイレ / TOTO ピュアレスト | キッチン / TAKARA グランディア | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eトリプルガラス、樹脂サッシLow-Eペアガラス(防火対応) | 断熱材 / グラスウール| 換気システム / 第1種換気 | Q値 / 0.878 W/㎡K | UA値 / 0.26W/㎡K| C値 / 0.4c㎡/㎥| 太陽光発電設備 / 4.1kW

建築総工費 / 3,700万円台(税別)
坪単価 / 70~75万円(税別)
太陽光発電設備費用 / 130万円(税別)