「余白」ある設計で家族をずっと見守る家。

　結婚を機に家の購入を考え始めたというKさん。家づくりで最優先したのは、「断熱のしっかりした暖かい家であること」。そのため、断熱に力を入れているハウスメーカーを中心に見て回ったという。内覧会で訪れた折、ホワイトボックスの代表・花田さんにそのことを相談したところ、「ではいっそのこと、北海道でも通用するぐらい断熱性能のいい家にしてみませんか？」と提案された。「断熱重視とはいえ、そこまでは考えていなかったのですが、おもしろいと思って、花田さんにお願いすることにしました（Kさん）」。
　断熱材と遮熱材をダブルで使用したことで、家のなかは夏涼しく、冬は心地よい暖かさ。真冬の家のなかでもTシャツと短パンで過ごせるという。蓄熱式ヒーターの輻射熱は体に負担も少なく、光熱費も夜間の電気を使うので割安。「以前住んでいたアパートのときと変わらない光熱費で、暖かさは段違いです」と驚いた様子だ。
　外からの視線が気にならないようにとリビングを2階にしたが、周囲からは「年をとったら2階に上がるなんて、毎日のことだから足腰大変だべ、大丈夫だか」と心配されたという。それに対するホワイトボックスの解答が明快かつユニークなものだった。将来2階に上がれなくなったときのために、1階のウォークインクローゼットにキッチン用の配管を済ませておくというのである。こうしておくことで、1階の主寝室と子ども部屋のあいだの壁を取り払うかんたんなリフォームで1階だけで生活が完結する家に早変わりというわけだ。将来、子世帯との同居などで必要になったときには、2世帯住宅として住むこともできる。「これも花田さんの提案です。家はずっと住むものだけど、先々のことは自分たちではなかなかイメージしきれない。想像もできなかった人生の先々まで見すえて、いろいろな工夫の提案をしてくださったので、本当に信頼できる人に巡り会えたと思いました（Kさん）」。