土間リビングで空間を仕切らずに 用途を明確に分ける
ダイニングから一段下がった土間リビングを採用したO邸。「最近の住宅はダイニングとリビングを一緒にする傾向ですが、どうも私にはそれが落ち着けなくて」と話すのは妻のMさん。壁やドアで仕切らずに、食事をする場所とくつろぎのスペースを分けるにはどうしたらいいのか、と考えていたとき、コーラリーの完成内覧会で土間リビングを採用した家を見て一目で気に入ったという。「おしゃれですごくよかったんです。この間取りならLDKがつながっていても大丈夫とイメージが一気に膨らんだ」とMさんはいう。
インテリアが好きなMさんは、家づくりにもさまざまな要望を持っていた。タイルのメーカーや色、壁紙や床の木部の仕上げや造作収納の取っ手に至るまで、打ち合わせを重ねたという。
特徴的なのは、2階の「ホビールーム」。主寝室と子ども室のほかに1部屋、夫婦それぞれの趣味の空間を確保したのだ。Oさんは趣味の釣りを、Mさんは仕事で洋裁をやっているためそれぞれに作業するスペースが必要だったこともある。ホビールームは1部屋を本棚で仕切ったシンプルなつくり。「どうしても収納や作業の空間が必要だったということもありますが、2階にそれぞれが趣味などに没頭できる空間を持ったのはよかったと思っています」とOさん。Oさんの釣り道具のメンテナンスや、長男の歯磨きや手洗いなどに便利なように、2階にも洗面所を設置したのもMさんのアイデアだ。
施主のライフスタイルに合わせて必要なものを設計してもらえるのが注文住宅のメリット。生活についてのイメージが明確で、さまざまなアイデアを持っていたMさんにとって、マイホームが注文住宅であることは必要条件だった。「細かな部材を探すところから一緒にやっていただいたし、初めてのオーダーもたくさんあったようです。対応してくださった代表の菊地さん、設計の阿部さんには心から感謝しています」とMさんは家づくりを振り返った。
DATA
床材 | 無垢(パイン)、塩ビタイル |
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内壁材 | 塗り壁 ケンコート |
屋根材 | ガルバリウム鋼板 |
外壁材 | ガルバリウム鋼板 |
UA値 | 0.38W/㎡K |
●設計/阿部まさみ建築設計事務所 ●施工/有限会社 菊地建業 ●竣工/2020/4 ●構造・工法/木造軸組工法(在来工法) ●規模/2階建 ●敷地面積/474.16㎡(142.55坪) ●床面積(総)/136.61㎡(41.33坪) 1階 76.06㎡(23.01坪) 2階 60.55㎡(18.32坪) ベランダ 4.17㎡(1.26坪)
●暖房の種類/エアコン(電気) ●給湯の種類/エコキュート(電気) ●バス/Panasonic FZ + スチームサウナユニット ●トイレ/LIXIL サティス ●キッチン/クリナップラクエラ ●調理器具/IH ●窓仕様(主なもの)/樹脂サッシLow-Eペアガラス ●断熱材/グラスウール ●換気システム/第3種換気
建築総工費 / 2,100万円台
坪単価 / 50~55万円