年を重ねてからも飽きのこない ずっと使いやすい住まいがほしい

　白い壁に木製のドア、インテリアにも積極的に木を取り入れたT邸は、シンプルな中にもナチュラルな温かみを感じる住まいだ。妻のMさんは「今はかわいらしいのも好きだけれど、自分自身に『今が良ければいいで家を建ててはならない』と言い聞かせながら、長い目で見てもいいなと思えそうなものを取り入れたつもりです」と話す。
　ミノル建築とTさん夫妻の出会いはずっと前に遡る。Tさんの実家を設計・施工したのが、ミノル建築だったというのだ。「実家の建物にも満足していたし、両親からも、周囲からの評判もよかったので、迷うことはありませんでしたね」とTさんはビルダー選びを振り返る。
　Tさん夫妻の希望は「小さな子どもの安全を考えることと、ずっと飽きない、使いやすい住まいがほしい」というものだった。夜勤のあるTさんのライフスタイルも考慮して、多様な生活パターンに対応できるように間取りを工夫した。洗面所は脱衣室から独立させて、誰かが入浴中も気兼ねなく洗面所が使用できるように。1階の和室は昼は子どもたちのお昼寝や遊び場に、夜は家族の寝室に、ときには親戚が宿泊する場所としてなど、さまざまな使い方が可能だ。「夫が早朝勤務のときは、私と子どもたちが1階の和室で寝るようにしています。朝食の準備などで忙しく立ち働いているときに子どもが目を覚ましても、ここなら目が届いて安心なんですよね。間取りで生活のしやすさがぐっと上がった気がしますね」とMさんはいう。
　「こういう生活動線の提案や、インテリアの趣味を理解してくださる点など、ミノル建築の松本さんは女性の建築士さんならではの気配りが随所にあって、お願いして本当によかったと思っています」とMさんは目を細めた。