WORKS JUU掲載の施工事例

CASE202 村岡組デザイン / K邸

広い敷地を存分に生かした 快適で贅沢な平屋造りの暮らし

 延床面積が約70坪の大きな平屋造りのK邸。玄関ホールの高い天窓から差し込む柔らかな光に、風合いのある白い漆喰が照らされた空間が訪れる人を出迎える。室内はとても天井が高く、開放感がある。南向きの大きな窓があるリビングは、ひときわ明るく感じる。「天井が高いと寒いだろうと不安だったのですが、しっかり寒くないように作っていただきました」とKさん。気密性の高さと自然素材を使っていることなど、そのこだわりを知ったKさんは、村岡組デザインに施工を依頼した。白い塗り壁にはスペイン漆喰が、床には木材は無垢のパイン材が使われている。「吸湿性のことも考えられているし、気密性が高いことで寒くないのはもちろん、外の音が聞こえないのでありがたい」とKさんは教えてくれた。
 仙台に30年近く住んでいたKさんが実家に戻り、その敷地に家を建てることにしたのは夢枕に祖父が立ったことがきっかけだった。「跡継ぎだった兄が亡くなり、仏壇を誰が守っていくのだろうと気にかけていたときに、夢で祖父に家を建てなさいと言われたんです」。長年のパートナーであるSさんは仙台を拠点に仕事をしており、月に1度この家に帰ってくる。今はKさんと姪がともに暮らしている。一軒の平屋のなかに、Kさんの寝室、ゲストルーム、姪の部屋それぞれが隣接しながらも角部屋になるように配置されており、プライバシーが保たれている。
 庭に面したウッドデッキは大きな屋根の庇を利用し、雨が入り込まないよう設計されている。Kさんはウッドデッキ越しの庭を眺めながら「この庭には前の住まいから株を分けてもってきたバラを植えています。いつかここもバラが咲き乱れるお庭にしたいです」と話す。最後に「一番気に入っている場所は?」と尋ねると、Kさんは「全部です」と満面の笑みを見せてくれた。

DATA
床材無垢(パイン材)
内壁材塗り壁(スペイン漆喰)
屋根材S瓦
外壁材塗り壁(西洋漆喰)

●設計・施工/村岡組デザイン ●竣工/2019/3 ●構造・工法/木造軸組パネル工法 ●規模/1階建 ●敷地面積/1628.10㎡(492.50坪) ●床面積(総)/221.37㎡(66.96坪) 1階 221.37㎡(66.96坪)

●暖房の種類/ファンコンベクター(灯油) ●給湯の種類/エコフィール(灯油) ●バス/LIXIL アライズ ●トイレ/LIXIL サティス ●キッチン/LIXIL リシェル ●調理器具/スーパーラジエントヒーター ●窓仕様(主なもの)/樹脂サッシLow-Eペアガラス ●断熱材/セルロースファイバー ●換気システム/第3種換気

建築総工費 / 5,000万円台
坪単価 / 70~75万円