プライベートな中庭が 明るさと開放感をもたらす

　北東を2面道路に囲まれた角地に建つA邸には、大きな壁に囲まれたプライベートな中庭がある。その中庭を中心として、1階にはリビング、ダイニング、キッチン、浴室が配置され、いずれの部屋からも中庭のデッキに出ることができるようになっている。
　「住宅地のなかの角地だったので、視線を気にせずに明るさと開放感のある室内にすることを考えました」と代表の花田さん。そのほかにもAさんからは、5台分の駐車スペースと広いリビング、そして雄物川の花火が見える向きのベランダがほしいという具体的な要望があった。それらを考慮して描いたファーストプランを見たとき、Aさんは「もうその瞬間に『ここに住みたい』と思いました」と回想する。
　「ここまで大胆に中庭を壁で囲んだ家は我々としても初めてでしたが、壁があることでのびのびと質のいい生活ができるはずというご提案でした」と花田さん。中庭の内壁には白を配したのは、中庭を明るく感じられるようにという配慮からだ。
　外観もインテリアもともにグレーを基調としたモダンなデザインに仕上げている。黒の窓枠に白い壁、キッチンや水回りは黒やダークグレーで統一された室内に、オークの床とレッドシダーの折り下げ天井が温かみを加えている。1階はどの部屋からも中庭が見えて、緑が感じられるようになっている。今は人工芝を敷いているが、子どもたちがもう少し大きくなったら木を植えたいとAさんは話す。また夏場のプール遊びも楽しみにしているようだ。