こだわりを貫いた自分たちらしい家づくり

　レンガ調のタイルやアンティーク風の家具など、多くの女性が思わず「すてき！」と声を上げたくなるようなインテリアは、一見して明確なビジョンのもとにつくられた家だということがわかる。「妻が自分の好きなテイストでと、とことんこだわり抜いていましたから」と話すIさん。妻のMさんは「雑誌を熟読して、好きだと思ったら付箋を貼ったり、切り抜きをノートに貼ったりして、イメージを作っていきました。共和ホームの『irodori』を選んだのも、自分好みの色やパーツなどを豊富なバリエーションから選べるからだったんです」と語る。
　Mさんがこだわったのはデザインだけではない。家事動線はスムーズに取れるか、収納は十分にあるか、洗濯物を干すためのサンルームもほしい……。Mさんの要望の多さにIさんは「さすがに全部は無理なんじゃない？」と水を差したこともあったというが、Mさんは諦めなかった。予算という現実問題を考慮しつつ、自分の望みどおりの空間づくりを貫きとおしたのである。もっともこだわったのは家事動線。洗濯機の位置からサンルームまでの距離を短くし、これまたサンルームから衣類の収納スペースもさらに最短になっているのは、仕事をしながら家事を切り盛りする妻ならでは。これらすべての動作が、リビングなどの家族や来客から見えないように配置したのも、Mさんの心配りである。
　「夫婦で意見が合うことはほとんどない（Iさん）」という二人が、最初から一致していたのは、吹き抜けをつけること。しかし、吹き抜けをつけると必然的に２階の部屋数が減るので、間取りには頭を悩ませた。最終的に２階は寝室の機能のみ、それ以外の暮らしすべてが１階で完結するように、フロアごとの役割分担を明確にするプランを採用。営業の池田さんも「お二人のお好みのバランスが取れたアウトプットが実現できたと思います」と語る。
　入居後、IさんはMさんの要望が理にかなっていたものだと実感した。「家のなかには女性の目でないと見えない部分がある。だから女性が頑張ると、いい家ができるっていうことがわかりました（Iさん）」。