WORKS JUU掲載の施工事例

CASE154 MURAOKAGUMI design 村岡組一級建築士事務所 / N邸

機能的な生活動線を考えた 自然素材でつくる健康住宅

 長女が誕生した2016年の秋、「アパートだと手狭になってきたのと、周りを気にせず子どもたちが遊べる環境をつくりたい」と始まったNさん家族の家づくり。「どうせ建てるなら、自然素材を使った長く暮らせる家を建てたい」と、雑誌で自然素材にこだわった家づくりを提案しているビルダーを探し、内覧会などを見学することからはじめたそうだ。村岡組デザインに決めた理由は、自然素材に加えて、温熱環境はもとより、健康に悪いものは使わない「健康住宅」というコンセプトだったという。
 「性能や素材は実例を見た限り申し分なかったので、家づくりのテーマは機能的に暮らせることと趣味の反映でした」とNさん。玄関からリビングにつながる表動線の他に、家族だけが使う大容量のウォークスルークロークからパントリーを経由してキッチンにつながる裏動線を設け、1階すべてが大きな回遊動線でつながっている。さらに、朝の身支度が混雑しないようにと、脱衣室内の洗面化粧台の他にパウダールームにダブルシンクの洗面化粧台を設け、それぞれが意識的に小さな回遊動線になっている。また、回遊動線の中心に位置するキッチンからは、1階すべてが見渡せ、家事をしながら子どもたちを見守れるよう工夫されている。
 読書が趣味というNさんの希望を反映したのが書斎。左右に本棚、正面に机を造作し、中央の椅子からすべてに手が届く広さに。「コーヒーやお酒を飲みながらの読書は格別」とNさんお気に入りの空間だ。
 入居から2か月、「キレイな状態を保つために掃除が大変」という夫妻だが、子どもが楽しそうに駆け回っている様子に、「この家を建てて本当に良かった」と満足げだ。

DATA
床材無垢(パイン材)
内壁材塗り壁(スペイン漆喰)
屋根材三州瓦
外壁材塗り壁(スタッコリフレックス)

●設計・施工 株式会社村岡組一級建築士事務所 ●施工 株式会社村岡組 ●竣工 2018/8 ●構造・工法 木造軸組パネル工法 ●規模 2階建 ●敷地面積 370.58㎡(112.10坪) ●床面積(総)139.81㎡(42.29坪) 1階 86.82㎡(26.26坪)2階 52.99㎡(16.03坪)

●暖房の種類╱エアコン(電気) ●給湯の種類╱エコキュート ●バス╱LIXIL アライズ ●トイレ╱LIXIL プレアス ●キッチン╱ LIXIL シエラ ●調理器具╱MFG社 スーパーラジエントヒーター ●窓仕様(主なもの)╱樹脂サッシLow-E ペアガラス ●断熱材╱セルロースファイバー(オリジナル複層断熱) ●換気システム╱第3種換気

建築総工費 / 2,900万円台
坪単価 / 65~70万円