LDK+子ども部屋で 家族の時間を慈しむ家

　2階に配置されたリビングダイニングに、南側一面取られた大きな窓から明るい光が差し込む。スウェーデンパインの優しい雰囲気に、家族総出でセルフペイントを施したというソフトイエローのアクセントウォールが気分まで明るくしてくれそうな空間だ。個性的なのはリビングダイニングとひと続きになった子ども部屋。「子どもたちが大きくなったら壁で仕切ることもできますが、しばらくはこのまま開放して家族皆で過ごせる時間を大切にしたいと思っています」とKさん。
　風呂・トイレなどの水まわりと、寝室、ウォークインクローゼットなどは1階にまとめた。リビングダイニングの上を吹き抜けにしたこと、仕切りや廊下などを最小限にすることなどで建坪30坪未満とは思えない開放的な空間が実現している。
　もともと北欧のデザインが好きだったという妻のEさん。Eさんが独身時代からずっと使ってきた古道具の医療棚と、本が好きだというKさん一家らしくバージニア・リー・バートン作の絵本『ちいさいおうち』の2つが家づくりのイメージの端緒となった。Eさんは「子どもたちが毎日帰ってくると家じゅうを走り回り、ブランコに乗り、はしごを登ったり降りたりと楽しそうに過ごしている姿を見ると、家を建ててよかったなぁと思います」としみじみした表情を浮かべた。