WORKS JUU掲載の施工事例

CASE10 高橋リエ子建築設計事務所 / G邸

リビングの大きな吹き抜けが住む人に開放感をもたらす家

 思わず嘆声をもらしてしまうほどの大開口に、通常よりもふたまわりほども大きな吹き抜けが抜群の開放感を生んでいるリビング。落ち着いたダークブラウンのフローリングやサッシの色味に、白の塗り壁が柔らかいコントラストを生み出しているG邸。
「子どもの頃から広い家で育ったので、自分で家をつくることになったときにまず思い浮かんだのが、開放感のある広い家がほしいということでした」というGさん。建築家との家づくりに決めたのも、Gさんの思い描く「規格外のスケール」を形にできるところがいいと思ったからだという。
 吹き抜けや窓は規格サイズよりもずっと大きくしたい、趣味のバイクのためのビルトインガレージは2台分ほしいなど、いろいろと要望を伝えながら、まさに「自由設計」という言葉どおり、プランは二転三転したという。それも家に対する思い入れが強いGさんと、建築家との信頼関係による粘り強い二人三脚だったからこそできたことかもしれない。
 こうしてできあがった家は、抜群の開放感と、部屋のコーナーに浮くように配置された和室など趣向を凝らした洗練された印象の家になった。ドアでは仕切らず、アーチやカーブなどの壁の開口が柔らかく用途を区切り、家族の気配をいつも感じながら各自にくつろげる空間ができあがっている。「家族と家で過ごす時間がとても充実したものになりました」とGさん。
 家づくりに思い入れの強かったGさんは内外装の塗装すべてを自ら施工したという。妻のKさんは「夫が義父に手伝ってもらいながら、とても丁寧に塗っていました」というが、Gさんは「もっとうまくできたなぁ」と職人気質をうかがわせる。その様子からも手をかけた分だけ、家への愛着が増しているのが伝わってくるようだった。

DATA
床材木製フローリング
壁材珪藻土塗り壁
窓仕様樹脂サッシLow-Eペアガラス
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材杉板張り
Q値1.83W/㎡K

設計 / 高橋リエ子建築設計事務所 | 施工 / 分離発注方式 | 竣工 / 2014/7
構造・工法・規模 / 木造・在来工法・2階建 | 敷地面積 / 746.84㎡(約226坪) | 床面積 / 172.00㎡(約52坪) / 1階 60.00㎡(約18坪) / 2階 79.00㎡(約24坪) / ビルトインガレージ 33.00㎡(約10坪) / ウッドデッキテラス 21.25㎡(約6坪) / ルーフテラス 38.75㎡(約12坪)

暖房設備 / FFストーブ / エアコン | 給湯設備 / エコキュート | バス / タカラスタンダード ルーノ | トイレ / Panasonic アラウーノ | キッチン / タカラスタンダード レミュー | 調理設備 / IH

建築総工費 / 2,700万円台
坪単価 / 50~55万円