「何気ない日常が幸せ」に 時の移ろいも楽しめる家

　玄関を一歩入ると木の香りに包まれる。玄関土間からは1階のメインルームであるキッチンやダイニングが見渡せ、まるで玄関も居室の一部のようなオープンさが印象的なS邸。「コンパクトな設計を、というのは私たちからのリクエストでした」と語るのは施主のSさん。妻のYさんも「老後のことを考えると、広ければ広いだけ掃除やメンテナンスも大変になるだろうと思ったので」と語る。Sさんは「玄関ドアを開けてすぐ『ああ、我が家に帰ってきたな』とほっとするんです。驚いたのは冬場の暖かさ。温水ルームヒーター1台で家じゅう心地よい暖かさで、オープンな間取りにしてよかったと改めて思いました」と語る。
　木材の防護保持塗料『ウッドロングエコ』の風合いが大好きで、「家を建てるなら、木をふんだんに使った家がいいとかねてから思っていた」というSさん。「今井さんの手がけた住宅の内覧会はいつも『こういう家に住みたいな』と素直に思える家ばかりでした。だからビルダー選びに迷うということはなかったですね」と家づくりを振り返る。
　こうしてできあがった新居は二人にとってちょうどよく「快適そのもの（Yさん）」。Sさんは「家を持ったら、インテリアや庭づくりなど、家にまつわる趣味がにわかに増えました。今は休日に『どんな庭にしようかな』と夫婦で話し合ったり、実家の家族の手も借りて庭づくりをイチから習ったり。家具も少しずつ好みのものを見つけては、妻に『これ、どうかな？』と提案したり」と楽しげだ。Yさんも「休日に二人で料理を作って、会話や食事を楽しんだり、うとうとと昼寝をしたりという日常そのものが今、とても幸せな時間です」とにこやかに語る。