役割を分けて心地よく暮らす 敷地内リノベーション
子どもが二人に増え、上の子の小学校入学を前に住まいを見直そうと考えたKさん夫妻。もともとはKさんの母が敷地内に建ててくれていた家に住んでいたが、手狭さや寒さが暮らしの負担になってきた。母の後押しもあり、既存建物を生かしたリノベーション計画がスタートした。
依頼先に選んだのは、知人の紹介で知ったS・デザインファクトリー。すっきりとした佇まいの中にやさしさや穏やかさを感じる実例に引かれたと妻のMさんは振り返る。計画では、既存の母屋に小屋の一部を取り込みながら拡張。外壁を整え直し、新旧をつなぐ構成とした。
Kさん夫妻の要望は明快だった。LDKをしっかりと分けて役割を明確に分けること、そして隣接する実家との距離感を心地よく整えること。そこでリビングとダイニングはスキップフロアでゆるやかに分け、キッチンは独立させた。キッチンに内窓を設けることで視線は抜け、閉じすぎない関係を保っている。
玄関から続く土間はアールを描きながら室内奥のシンクへと延び、吹き抜けの高窓からの光が空間をやわらかく満たす。階段まわりには畳スペースやワークコーナーを設け、家族それぞれの居場所を散りばめた。レコードを収めたKさんの趣味室や、子どもたちが遊ぶ明るいリビングも、この家の表情を豊かにしている。
「言葉にしなくても、これがいいと思える提案を林さんが次々と出してくれたんです」とMさん。住み始めてからは快適さを実感する日々だという。「ここなら子どもたちを安心して育てていける」と笑顔を見せる。家族のこれからの時間を受け止める住まいが、豊かに整えられた。
DATA
| 床材 | 複合(合板)フローリング、 Pタイル |
|---|---|
| 内壁材 | ビニールクロス |
| 屋根材 | ガルバリウム鋼板(SGL) |
| 外壁材 | ガルバリウム鋼板、 木材(秋田杉) |
設計・施工 / S・デザインファクトリー株式会社 | 竣工 / 2025/8 |構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 935.90㎡(283坪)|床面積 / 166.17㎡(50.27坪)/ 1階 77.56㎡(23.46坪)、2階 48.86㎡(14.77坪)、インナーガレージ 39.75㎡(12.02坪)
暖房設備 / エアコン | 給湯設備 / エコキュート(電気)| バス / TOTO サザナ | トイレ / TOTO ZJ | キッチン / ハウステック マルーレ | 調理設備 / ガス | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eペアガラス | 断熱材 / グラスウール、XPS(押出ポリスチレン)| 換気システム / 第3種換気
建築総工費 / 2,600万円台
坪単価 / 50~55万円





















