WORKS JUU掲載の施工事例

CASE448 今井ヒロカズ設計事務所 北風と太陽舎 / K邸

明るさが満ちる、 二階リビング+セカンドリビングの家

 築40年以上の実家を建て替えたいと思ったKさん夫妻。家づくりが始まったのは2022年だった。「寒さや暑さ、カビなど、元の住まいでは限界を感じていました」と語る。長くこの土地で暮らしてきた夫妻にとって、住宅街の限られた敷地に建てる新居では、周囲の視線を気にせず暮らせる2階リビングが当初からの希望だった。「今井さんが手がけた2階リビングの家を見学させてもらって、暮らしのイメージが一気に湧きました」と振り返る。
 家づくりの途中、第一子の妊娠がわかり、間取りにはより柔軟性が求められた。妻のMさんが強く望んだのが、もう一つのリビング空間であるセカンドリビングだった。現在は子どもの遊び場だが、将来は子ども部屋、あるいは夫婦の趣味室など多目的に使える設計だ。建具には造作のガラス窓とアクリル引き戸を採用し、南側からの光が柔らかく室内を満たす。
 2階リビングには天窓も設け、室内は日中明るく心地よい光に包まれる。「冬でも光が入って明るいんです。夜、月明かりが差し込むのも気持ちよくて」とMさん。自然と家族が集まる、居心地のよい空間になっている。
 料理好きのKさん夫妻に今井さんが提案したのは、作業効率が高く収納も充実したⅡ型のセミクローズドキッチン。ダイニングと程よい距離感を保ちつつ、2人同時でも快適に作業ができる。「料理に集中できるし、片付けもラクなんです」とKさん。キッチンの壁にあしらったのは、70年代のデッドストック釉薬タイル。ゆらぎのある色合いが木の質感と呼応し、空間に柔らかさを添えている。
「同じ土地に住んでいても、間取りや窓の取り方次第で家ってこんなに変わるんだって実感しました」。長年の記憶が刻まれた場所で、これから始まる新しい暮らし。秋にはもう一人家族が増える予定だ。柔軟にライフステージの変化を受け止める、明るく気持ちのいい住まいが完成した。

DATA
床材挽板(無垢3 層)
フローリング
内壁材塗り壁(ドイツ漆喰)、
ビンテージタイル、
ビニールクロス
屋根材SGL
外壁材木材(スギ板Sioo: X 塗装)

設計 /合同会社 北風と太陽舎 | 施工 / 株式会社 田村建築 | 竣工 / 2024/9 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 106.53㎡(32.16坪)| 床面積 / 91.08㎡(27.5坪)/ 1階 24.63㎡( 7.5坪)、2階 49.27㎡(14.87坪)、インナーガレージ 17.18㎡(5.18坪)

暖房設備 / エアコン(電気)| 給湯設備 / エコキュート(電気)| バス / Panasonic オフローラ | トイレ / Panasonic アラウーノ | キッチン / Panasonic クラシーナ | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-E ペアガラス | 断熱材 / グラスウール | 換気システム / 第3種換気 | ZEH oriennted | UA値╱0.31W/㎡K

建築総工費 / 2,900万円台
坪単価 / 100~110万円