WORKS JUU掲載の施工事例

CASE440 池田建築店 / O邸

帰る場所を守るための 断熱改修リノベーションという選択

 古くなった実家をどうするか。2023年のデータで国内の空き家数は900万戸、空き家率は13.8%と過去最多を記録したとされる(総務省 R5年版「住宅・土地統計調査」より)。
 現在は関東に住むGさん夫妻にとっても、〝実家問題〞は長年の心配の種だった。「いずれは故郷に帰るかもしれない。でも今は関東に仕事があるし、人が住まない家は傷んでいくのでどうにかしなきゃと頭を悩ませていました」とGさん。
 一念発起したGさんは秋田県内のビルダーのウェブサイトを一つひとつチェックしていった。「そのなかでリノベーションの案件を事例としてしっかり掲載している印象を持ったのが池田建築店さんでした」とビルダー選びを振り返る。同じ県北エリアである点もビルダー選びの決め手の一つとなった。
 実家の建物は築年数が経っていたものの、構造体はしっかりしていたため、間取りを大きく変えずに既存の形を生かすプランが採用された。「当初は平屋に建て替えることも考えましたし、間取りの変更も希望していましたが、池田建築店さんがコストのかかる部分と抑えられる部分を丁寧に説明してくれて。最終的に納得のいく形で改修することができました」とGさん。壁の内部に断熱材を入れ、天井には断熱材を吹き込む断熱改修にも力を入れた。「見た目を大きく変えずに、性能だけをしっかり上げてもらえたのがありがたかったですね」とGさん。住まいには吹き抜けも設けて、日差しを取り込む工夫もなされており、自然光が室内にやさしく広がる。「明るい空間になって、気持ちも明るくなります」と話す。
 現在は関東との行き来を続けながら、将来的な帰郷を視野に入れつつ、今は季節のいい時期に滞在するセカンドハウスとして活用している。人が出入りし、手が入ることで、家もまた息を吹き返した。Gさんにとって、この改修は〝帰れる場所〞を守るための確かな一歩となった。

DATA
床材無垢(秋田スギ)
内壁材紙クロス
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材木材(秋田杉)

設計・施工 / 有限会社池田建築店 | 竣工 / 2023/5 |構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 426.31㎡(129坪)| 床面積 / 142.74㎡(43.0坪)/ 1階 109.62㎡(33.0坪)、2階 33.12㎡(10.0坪)

暖房設備 / ファンコンベクター(ガス) | 給湯設備 / エコジョーズ(ガス)| バス /TOTO サザナ | トイレ / TOTO GG | キッチン / TOTO ミッテ | 調理設備 / ガス | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eトリプルガラス | 断熱材 / グラスウール、EPS(ビースポリスチレン)、セルロースファイバー | 換気システム / 第3 種換気 | Q値╱1.08 W/㎡K | UA値╱0.44W/㎡K | C値╱0.5㎠/㎡

建築総工費 /1,400万円台
坪単価 / 30~35万円