家族が集う場所を中心に 緩やかな距離感が心地よい家
宅街に建つM邸は、黒のアイアンと西南サクラのやわらかな赤みが美しいコントラストを描く、モダンなたたずまいが印象的な住まい。室内に足を踏み入れると、大胆な吹き抜けが迎えてくれるLDKは、思わず深呼吸したくなるような開放感に満ちている。
「リビングを住まいの中心に据え、1階で暮らしが完結するように設計を依頼しました」と話すMさん。人気のエリアでもある住宅地で、周囲に隣家が迫る敷地だったことから、斜めに設けた窓で視線を上手に外し、緑を借景に取り込む巧みな間取りとなっている。空間に動きを与える斜めのラインは、実際以上の広がりと奥行きを感じさせる。視線の抜けを意識した設計によって、庭や空を切り取る眺めが室内に彩りを添えている。空間の縦方向の広がりを演出する吹き抜けに加え、全室ハイドアを採用。天井まで届くドアは、空間に伸びやかさをもたらす。
床や階段などに使われた無垢の西南サクラは、ほんのりとピンクがかった色味が印象的。緻密で滑らかな木肌は、触れたときに優しい温もりを感じさせる。
Mさんのこだわりは帰宅後すぐに手を洗える玄関の洗面スペースだ。家族の健康を気づかうMさんの配慮が、設計にも反映されている。2階へは、吹き抜けとオープンな階段でゆるやかにつながる。視線を遮らず、空間のアクセントにもなるこの階段は、住まい全体の軽やかさを引き立てる。2階は家族それぞれの個室が並ぶ。寝室としての機能に特化することで、日常の中心である1階とのメリハリが生まれている。
家族が自然と集まる場所を真ん中に据えながら、ほどよい距離感と、心地よい開放感を大切にしたM邸。住まいは器ではなく、家族の暮らしそのものをやさしく包み込む場所なのだと感じさせてくれる。
DATA
| 床材 | 無垢(西南サクラ) |
|---|---|
| 内壁材 | ビニールクロス |
| 屋根材 | ガルバリウム鋼板 |
| 外壁材 | 金属系サイディング、 窯業系サイディング |
設計・施工 / 株式会社和賀組 | 竣工 / 2024/12 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 149.34㎡(45.14坪)|床面積 / 87.76㎡(26.54坪)/ 1階 57.13(17.28坪)、2階 30.63㎡( 9.26坪)
暖房設備 / エアコン(電気) | 給湯設備 / エコキュート(電気)| バス / Panasonic オフローラ | トイレ / Panasonic アラウーノ | キッチン / Panasonic Lクラス| 調理設備 / IH | 窓仕様 /樹脂サッシLow-Eトリプルガラス | 断熱材 / フェノールフォーム、吹付ウレタン | 換気システム / 第1種換気 | 長期優良住宅 | 耐震等級3 | 断熱等級6 | UA値╱0.34W/㎡K | C値╱0.4㎠/㎡
建築総工費 / 2,300万円台
坪単価 / 85~90万円




















