WORKS JUU掲載の施工事例

CASE366 アトリエ105 / H邸

家族や仲間との時間を楽しむ 吹き抜けのリビングが中心の家

 大きな庭石を積み上げた石塀が目を引くH邸。「以前、実家のリビングの改修をアトリエ105さんにお願いしました。そのときのご縁もあって、自分たちの家を建てるときもお願いしようと決めていました」と話すHさん。Hさん夫妻の主な希望は、来客を迎えやすいよう、広いリビングがあること、3人の子どもたちそれぞれに子ども部屋があること。それ以外の箇所については、ビルダーの鳥潟さんにお任せし、その都度確認しながら進めていったという。
 リビングは18畳あり、吹き抜けや勾配天井と相まって、横にも縦にも広さを感じる空間になっている。南東に設けられた大開口からの日差しで室内は明るい。これだけの大空間だが、住み始めて迎えた最初の冬も寒さを感じにくかったという。「高性能グラスウールやトリプルガラスなどを用いた、高気密・高断熱の住まいです。冬は日射熱も熱源に換えています。夏の暑さ、冬の寒さの厳しい地域にあっても、エアコンのみで十分快適に過ごせるように設計しています」と鳥潟さん。鳥潟さんの話にうなずきながら、「リビング南面の大窓から通学路が見えるんですよ。あ、帰ってきたな、なんて子どもたちの行き来が分かるのもいい」と妻のEさんは満足げな表情を見せる。いずれは前庭を補装して、子どもたちがバスケットボールの練習をしたり、スケートボードが楽しめる場にしたいとHさんは笑顔を見せた。
 もう1つの要望であった子ども部屋は2階に3部屋設けた。「子どもたちそれぞれの部屋をつくっていただきました。あえてコンパクトなつくりにしていただいたことで、ものが散らかりにくく整理しやすいのもよかったです」と念願の子ども部屋をEさんはうれしそうに眺める。子どもたちが巣立った後は、真ん中の部屋の壁を取り除き、大きな一部屋として使うことも考えているという。
 夫婦の将来的な暮らしを考え、寝室をはじめ生活の基盤となる場所は1階にまとめて配置した。Eさんのお気に入りはキッチン。「人が行き来しやすいよう、広めにとってもらったおかげで、来客時の料理の準備もしやすいです」とにっこり。Hさんはトイレが自慢。「床から浮くタイプのものを取り入れました。掃除もしやすいし、小便器もセンサーで流れるんですよ」と胸を張った。
 これから整えていくという庭を眺めながら、「自宅用サウナも置いてみようかな」と家づくりを楽しむ姿が印象的なHさん夫婦だった。

DATA
床材複合フローリング
内壁材漆喰塗料、
ホーローパネル、
ビニールクロス
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材木材(スギ)

設計 / アトリエ105 | 施工 / 株式会社衛暖工業 | 竣工 / 2022/10 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 447.77㎡(135.48坪)| 床面積 / 133.74㎡(40.38坪 )/ 1階 89.85㎡(27.13坪)2階 43.89㎡(13.25坪)ウッドデッキ 5.79㎡( 1.75坪)

暖房設備 / エアコン(電気)| 給湯設備 / エコキュート( 電気)| バス / TOTO サザナ | トイレ / 1階 TOTO レストパル | キッチン / タカラスタンダード レミュー | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eトリプルガラス | 断熱材 / グラスウール | 換気システム / 第1種換気 | Q値╱1.19W/㎡K | UA値╱0.31W/㎡K | 耐震等級2

建築総工費 / 3,500万円台
坪単価 / 85~90万円