WORKS JUU掲載の施工事例

CASE362 アベ建 / O邸

木のぬくもりに包まれて 子どもの安全と健康を重視

 16歳から2歳まで4人の子どもがいるOさん夫妻にとって、家族が健康で安全に暮らせることが最優先事項だった。天然素材を重視し、床面をはじめ天井や壁面、造作家具にまで木材を使用している。おかげで家族が多くの時間を過ごすLDKはもちろん、家じゅうで木のぬくもりを身近に感じる暮らしができている。「アレルギー症状がある子どもが安心して生活できる環境が叶えられました」と、Oさんと妻のKさんは笑顔で語った。
「木にこだわりのある会社として認識していました」とOさんは言い、無垢の素材を使った家づくりに定評のあるアベ建をビルダーに選んだ。1階部分はできるだけ区切りのない大空間に、一日じゅう明るく過ごせるよう採光にはこだわりたい、子ども室は3室ほしいなど、要望を出して設計を依頼した。安全面では、指の挟み込みがないよう出入口の多くを引き戸にしたという。「間取りについてはおおむね任せてもらいましたが、引き戸などの譲れないポイントがあり、お子さんのことをよく考えられていると感じました」と、同社代表の阿部さんは話す。 
 内装にも多く木材を用いた。LDKの床は丈夫で温かいサクラ、リビングのアクセントウォールは木目が特徴的なケヤキなどと木の特性を生かした使い分けがされている。秋田スギの天井はダイニングとリビング部分の張り方を変え、さりげなく空間の区切りが感じられるようにした。さまざまな木材を使いながら調和の取れた空間となっている。玄関の大型収納はケヤキ、2階全体に配した腰壁には秋田スギが張られている。「仕事を終えて家で木のぬくもりに触れられるのが日々の癒しになっています」とOさん。
 思春期から乳幼児まで、年齢に幅のある子どもたちにそれぞれ居場所ができたのもよかった点だ。家族は普段、リビングで過ごすことが多い。Kさんは「キッチンで過ごす時間が各段に楽しくなりました。作業の手を止めずに、子どもたちが好きな場所で思い思いに過ごしているのを常に感じていられますから」という。

DATA
床材無垢(西南桜)
内壁材塗り壁、ビニールクロス、
木材(ヒノキ)
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材金属系サイディング

設計・施工 / 有限会社アベ建 | 竣工 / 2022/8 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 405.19㎡(122.56坪)|床面積 / 143.85㎡(43.51坪) / 1階 74.45㎡(22.52坪) 2 階 69.40㎡(20.99坪)

暖房設備 / ヒートポンプエアコン(電気)| 給湯設備 / エコキュート(電気)| バス / タカラスタンダード ミーナ| トイレ / 1階 LIXILサティス、2 階 TOTO ピュアレスト | キッチン / タカラ リフィット | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eペアガラス | 断熱材 / 吹付ウレタン | 換気システム / 第3種換気

建築総工費 / 2,800万円台
坪単価 / 60~65万円