海辺の住まいで叶える サーフライフスタイル

　海まで徒歩30秒。目の前に広がる白い砂浜に思わず声を上げてしまう。そんな場所にH邸はある。
　施主のHさんは15年以上前に始めたサーフィンが趣味。実家があったこの海沿いの土地に祖母の代から住み続けてきた。「子どもの頃は気づかなかったけれど、サーフィンを始めてから『夢のような立地』と気がついた」とHさんは家づくりを決意したときのことを振り返る。サーファーズハウスの特徴であるカバードポーチはもちろんのこと、土間は東西に通してボードを持ったまま行き来したいし、シャワー室は外にあったほうが便利……など、描く理想が明確だったHさん。一方で近年の建築需要の増加、物流の停滞などに伴う建築費用の高騰にも直面する。｠「せっかく建てるなら自分の理想を実現したい」。固い決意のもと、ようやくたどり着いたのがミノル建築だった。
「代表の松本さんは話しやすくて、やりたいことを自由に言える雰囲気がよかった」とHさん。
「要望を伝えたら、思い描いていた通りの図面が目の前に出てきた。あの感動は忘れません」。
　現場で松本さん、大工さんと相談しながら家づくりを進められるのもミノル建築の特徴の一つ。リビングの花ブロックも「この隙間を見ていたら、『ここにあのブロックがはまりそうだぞ』とひらめいたんです。ぴったり合ったときはみんなで拍手しましたね」と楽しそうに家づくりの様子を振り返る。
　課題だった予算のコントロールに関しては、2階を広いホールとするなど、ときに大胆な決断が必要だった。「必要になったら壁などで仕切ることも考えますが、オーシャンビューを存分に楽しめるこの部屋で、円卓を囲んだり、友人を泊めたり、いろいろな使い方を楽しみたい」とHさん。家は長く住みこなしながらどんどん自分らしく染めていくもの。そうした姿勢がHさんの家との向き合い方から感じられた。
「仕事の前も、仕事が終わってからも、すぐに海に行けるのは最高です。サーフィンって、波に乗るときだけのものではなくて、ライフスタイルとして日常に組み込まれていくもの。これからもっと楽しめるはず」と話す様子は、充実感に溢れていた。