WORKS JUU掲載の施工事例

CASE353 CHORALY 菊地建業 / K邸

暮らしやすさと自分らしさが あふれる北欧スタイルの平屋

 間口に対して東西にゆったりとした広がりをもつ平屋のコートハウスであるK邸。玄関から廊下を進み、順番に部屋を移動すると、奥に広がるのは、白×無垢を基調としたナチュラルで開放的なLDKだ。その各所を彩るのが、施主であるKさんが長年かけて集めたお気に入りの北欧デザインの家具たち。洗練さと居心地の良さを兼ね備える、まさに北欧スタイルの空間といえる。同居するKさんの両親も負担なく過ごせるよう、快適な温熱環境や段差の少ないフラットな設計がなされているのも特徴だ。正統派の北欧スタイルながら、気軽に腰掛けたり、横になれる小上がりの和室スペースを設けた。「和室はやっぱり落ち着く」と両親も喜んでいるという。
 「リビングのイスに座って、木製サッシから中庭の風景を見るのが好きです」とKさん。リビングの2面に設けた木製サッシの窓は、Kさんたっての希望。デザイン性はもちろんのこと、回転窓で窓掃除がしやすく、トリプルガラスによる断熱効果も高いと、性能面も抜群だ。
 LDKからつながる中庭は、建物の南側の一部を凹ませてできるコの字型のスペースを利用。中庭を設けることで、3方向から光が入り、規模が大きくなるほど暗くなりがちな平屋の室内が明るく開放感のある空間に仕上がっている。
 家づくりは、土地との出合いがきっかけだったというKさん。実家に帰省した際、隣の空き地が売り出されると知り、古くなった実家の建て替えに最適と考えたという。当時離れて暮らしていた両親との将来的な同居を視野に入れていたこともあり、土地を購入することに。ビルダーは北欧スタイルの住宅を得意とするコーラリーに依頼した。
「もともと北欧デザインが好きだったのも決め手のひとつですが、複数のビルダーさんとお話ししたなかで、設計者の顔が見えるところがなかなかなかったんです。菊地さんや設計の阿部さんとは最初の段階からいろんなお話しができて、お二人がつくるもの、そして人柄に引かれたのが一番だったかもしれません」と話す。
 自分の「好き」を詰め込んだ理想の住まい、そして家族それぞれの日常を快適に、かつ楽しくさせる北欧スタイルの暮らしが実現した。

DATA
床材無垢(パイン)
内壁材ビニールクロス
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材木材(スギ)

設計 / 阿部まさみ建築設計事務所 | 施工 / 有限会社 菊地建業 | 竣工 / 2023/1 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・1階建 | 敷地面積 / 268.18㎡(81.12坪)| 床面積 / 106.86㎡(32.33坪)/ 1階106.86㎡(32.33坪)

暖房設備 / エアコン(電気)、ペレットストーブ| 給湯設備 / エコキュート(電気) | バス / タカラ グランスパ | トイレ / TOTO GG1 | キッチン / タカラ トレーシア | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eペアガラス | 断熱材/ グラスウール、ロックウール | 換気システム / 第3種換気 | UA値 / 0.28W/㎡K

建築総工費 / 2,300万円台
坪単価 / 70~75万円