WORKS JUU掲載の施工事例

CASE304 花田設計事務所 / S邸

大開口が作り出す 花火と自然がそばにある暮らし

南側一面に配された大開口の窓と秋田杉のフレームが印象的なS邸の外観。窓の外に続くのは田園風景、
その奥には雄大な山々がそびえ立ち、晴れた日には鳥海山が顔を出す。南面に2カ所設えた吹き抜けからは光が室内を明るく包み、
窓の外の風景とひとつづきとなって風が通り抜けるような開放感だ。アウトドア好きというSさん夫妻らしく、
1階にはLDKとつながるフレキシブルな土間スペースやペレットストーブを設置。杉のウッドデッキは家族で腰掛けながら
風景を楽しむアウトドアリビングとなっている。
 Sさん家族にとって、この家だからこそ、この場所だからこそ味わえる醍醐味がもう一つある。
それは大曲の花火を家の中から眺められることだ。「家づくりにおいて『花火が見られる』というのが一番の要望でした」とSさん夫妻。
土地探しは打ち上げポイントから逆算し、花火が見える距離や方向で検討したというこだわりぶり。念願叶い、引っ越してからというもの、
花火の打ち上げ音もしっかり届く位置で、2階の吹き抜けに設けたネットに子どもたちと寝転びながら花火を楽しんでいるという。
 花田さんとの出会いは、SNSで見かけた花田さん設計の住宅写真だった。心惹かれるまま、内覧会へと参加。
「かっこいいデザインに惹かれたのはもちろんのこと、自分たちが望む広さに対して本当に必要な広さかどうか、
最初の段階から具体的な意見をくださり、その点が非常に信頼できました」とSさん夫妻は振り返る。
 プランニングでは花田さんが「花火の見やすさ」を重視したベースプランを作成。
内装やインテリアは妻のYさんからの提案を随所に反映していったという。
ポーターズペイントや黒板塗料によるセルフペイント、
ドライフラワーや照明を吊り下げるダクトレール、吹き抜けネットもその一つだ。
Yさんのセンスと遊び心が暮らしの中に溶け込んでいる。
「開放感」と「住む人らしさ」あふれる住まい。今年の花火はどの場所から見ようか。
家族の楽しみはこれからも続いていく。

DATA
床材無垢(ボルドーパイン)、
Pタイル
内壁材ビニールクロス、
木材(ボルドーパイン) 
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材ガルバリウム鋼板、
木材(杉) 

設計 / 有限会社花田設計事務所 | 施工 / 有限会社匠伸住建 | 竣工 / 2020/11 |構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 713.10㎡(215.75坪)| 床面積 / 111.79㎡(33.81坪) / 1階 59.62㎡(18.03坪) 2階 52.17㎡(15.78坪)ウッドデッキ 17.38㎡(5.25坪)

暖房設備 / ファンコンベクター(灯油)、ペレットストーブ | 給湯設備 / エコフィール(灯油)| バス / TOTO サザナ | トイレ / Panasonic アラウーノS2 | キッチン / サンワカンパニー グラット45 | 調理設備 / LPガス | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eペアガラス | 断熱材 / ウレタンフォーム | 換気システム / 第3種換気

建築総工費 / 2,600万円台
坪単価 / 75~80万円