夫婦二人の暮らしに ちょうどいい住まいを手に入れる

Sさん夫妻が2軒目の住まいとして建てたのは、平屋の2LDK。室内は約21坪、リビングダイニングも9帖。これまでJUUで取り上げてきたなかでもコンパクトな住まいの一つである。だが、玄関から廊下を抜け、通されたリビングダイニングは、実際の数値を良い意味で裏切る開放感だった。高い吹き抜けの天井が東南に向かってゆるやかな勾配になっており、ハイサイドライトから柔らかな日差しがキッチンに届く。「どの時間も光がきれいに見えて、キッチンに立っていても楽しいんですよ」
と妻のKさんは微笑む。
以前の住まいはSさんが結婚して間もなく建てた5LDKの立派な住まいだった。「子どもが独立して、夫婦二人で住むには部屋数も多すぎると感じていました」とSさん。住み替えにあたり、さまざまなビルダーを探したなかで、コーラリーの北欧型住宅が秋田の気候風土、自然、住まい方に合うという代表の菊地さんの説明が腑に落ちたという。「設計士の阿部さんも世代が近く、住まいに対する考え方が共感できたんです。注文住宅ではあるけれど、自分たちのやりたいようにやるというよ
りも信頼してお任せできるところもよかった。我々夫婦だけではこんなにすてきなデザインにたどり着けたかどうか」と笑うが、漆喰や無垢の木材など風合いのある素材を惜しみなく使った温もりを感じる住まいは、穏やかなSさん夫妻にまさにぴ
ったりな印象だ。
　冬に向かい、パネルヒーターのじんわりと温まる心地よさを実感しているというSさん夫妻。「この家なら、秋田の厳しい冬も楽しみになる。そんな住まいを手に入れることができて本当によかったと思っています」とSさんは顔をほころばせるの
だった。