WORKS JUU掲載の施工事例

CASE157 大建 / H邸

薪ストーブのある土間に集う 木に囲まれて暮らす

 転勤族だというHさん。「いずれは家を持とうかな」と家づくりを意識しはじめたのが2009年。完成した2017年まで、実に8年にわたる家づくりだった。
 「はじめは、ハウジングセンターや内覧会を見学したり、住宅雑誌を見たり。JUUは創刊号から見ていました」という妻のMさんの希望は木の家。一方で、Hさんは「父がハウスメーカーの仕事をしていたし、大手は安心なので、個人的にはハウスメーカーを考えていましたが、なかなか決めきれなかった」という。
 そんななか、Hさんの同僚が家を建てたということで見学したところ「まさに木の家。良い家だなぁと思った」とHさん。その家を建築したのが大建だった。その後、展示場を見学。木の香りに包まる室内、地面から屋根まで通る大黒柱、木の家に良く似合う薪ストーブ、「理想の暮らしがそこにあったんです(Mさん)」と大建への依頼を決めた。
 プランニングでは、夫妻の意見が合わないことは納得いくまで話し合いながら進めたそうだ。「木の空間に、家族みんなで囲むダイニング。食事後はリビングのソファでくつろぎたい」という憧れがあったといMさんに対して、「板の間で座卓を囲む暮らしは譲れない」というHさん。結果、リビングは板の間で座卓にしながら、ダイニングの代わりにキッチンカウンターを設えた。
 そんな夫妻の希望が一致して採用したのが薪ストーブ。二人とも薪ストーブのある環境で育ったこともあって、「薪ストーブの暖かさ、炎を見て暮らす心の穏やかさを知ると何にも代えがたいと思っていました」と口を揃える。冬の間、就寝前に家族みんなが土間に腰をかけて火をながめて温まる時間が最高に幸せだそうだ。

DATA
床材無垢(赤松)
内壁材塗り壁(高千穂シラス)
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材窯業系サイディング、塗り壁(樹脂モルタル)

●設計・施工 有限会社 大建 ●竣工 2017/11 ●構造・工法 木造軸組パネル工法 ●規模 2階建 ●敷地面積 221.59㎡(67坪) ●床面積(総)121.93㎡(36.81坪) 1階 79.7㎡(24.06坪) 2階 42.23㎡(12.75坪)

●暖房の種類╱エアコン(電気)、薪ストーブ(AGNI) ●給湯の種類╱エコジョーズ ●バス╱Panasonic オフローラ ●トイレ╱Panasonic アラウーノS2 ●キッチン╱Panasonic リビングステーション ●調理器具╱ガス ●窓仕様(主なもの)╱樹脂サッシLow-Eペアガラス ●断熱材╱XPS(押出ポリスチレン)、吹付ウレタン ●換気システム╱第3種換気

建築総工費 / 3,000万円台
坪単価 / 80~85万円