木の香りと温かさ、子どもの笑顔あふれる家

　木の家の心地よさに魅力を感じていたという妻のAさん。「木の香りに安らげる家、子どもたちが裸足のまま気持ちよく遊べる家がいいなって」。その理想どおり、K 邸は、秋田杉のぬくもりと清々しい香りに包まれている。
　家づくりのきっかけは、子どもの小学校入学を前に、将来について考えたことから。「夫は転勤族。子どものことを考えると、引っ越しを繰り返すより住み慣れた土地に家を建てて定住するほうがいいなと思ったんです」
　家づくりの情報収集や土地探しに約2年。知人の家に遊びに行ったとき、木をふんだんに使ったその家の雰囲気に魅かれた。「西方さんの設計だと聞き、私もお願いしたいと思いました」とAさん。西方里見さんは、日本の環境に合った省エネルギー住宅を提唱する、高気密・高断熱住宅の第一人者。エコや自然素材を重視する西方さんの家づくりにKさん夫妻は共感したという。
　永住の地に選んだAさんのふるさと大館市は、実家や親戚宅があり、友達も多い。「私も主人も家に人を呼ぶのが好きなので、大勢で集まってくつろげる家にしたいとお願いしました」。その願いを叶えたリビングダイニングは、吹き抜けの大空間。開放感はありながら、1台で2階まで快適な温度に保つ床下エアコンのおかげで「家中暖かく、住み心地は想像以上」とAさん。「木の香りに癒され、快適に生活しています。子どもたちが秋田杉の床の上で気持ちよさそうに遊んでいたり、遊びに来た家族や友人が時間を忘れてくつろいでいる様子を見るとうれしいですね」と話す。
　 ダイニングテーブルやキッチンの収納は、施工を担当したプリウッド工務店による造作家具。外壁の杉板は、工務店のアドバイスのもとでK夫婦が自分たちで保護塗料を塗装した。