WORKS JUU掲載の施工事例

CASE407 西方設計 / W邸

白壁と木のたたずまいが 町並みに自然に溶け込む

 仕事を通じて西方設計の建物に触れる機会のあったWさんは、秋田の長い冬を明るく暖かく、夏は涼しく過ごせる西方設計の住宅理論を理解していた。このため自宅を建てる際ビルダー選びに迷いはなかったという。設計に当たってWさん夫妻が伝えたイメージは「おおらかな雰囲気」「経年変化を楽しめること」「質感のいい材を用いる」だった。
 すっきりとした躯体に切妻屋根を載せた、シンプルな外観。既成品のサッシを縦横に6枚組み合わせたリビングの大開口が、周囲に開かれた印象を与えている。妻のMさんは「軒のある家が好きだったので、奥行き1.3メートルの軒を出してもらいました。夏の日差しを遮るなど気候の影響を和らげることもできるので意匠性とともに二重のメリットを感じています」と話す。
 南向きのリビングの吹き抜け部分には、HETA社の薪ストーブが存在感を示す。高い気密性を保ち床下エアコンなどで一年中室温が一定に保たれるため、本来は必要のないものだ。「炎を見て過ごしたい、ということで設置をお願いしました」とMさん。補助的な暖房として使用している。家の真ん中に火がともることで、子どもたちをはじめ人が自然に集まる空間にしたい、そんな思いが背景にある。
 西方設計らしいスギ張り天井のほか、ヒノキの6寸角柱、ケヤキの床材など、室内は木の香りとぬくもりに包まれる。さらに、最低限の置き家具だけで暮らしたいというWさん夫妻の希望で、LDKのテレビ台やキッチン回りなどにも上質な木材を使用した造作収納を設けた。
 リビングから続くテラス、さらに庭へと子どもたちが出たり入ったりし、思い思いに過ごす姿が見られる。「デッキがリビングの延長になっていて、広く使えるのがいいですね。子どもがデッキで遊んだり寝転がったりする姿が見られて楽しいです」とMさんは話す。開放的な家のたたずまいと子どもたちの明るい声が、周囲の風景に溶け込んでいる。

DATA
床材無垢(ケヤキ)
内壁材塗り壁(漆喰)
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材木材(スギ板)、
塗り壁(ジョリパット) 

設計 / 西方設計 | 施工 / シブヤ建設工業、大類造苑 | 竣工 / 2023/9 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 257.41㎡(77.7坪)|床面積 / 145.81㎡(44.0坪)/ 1階 86.74㎡(26.2坪) 、2階 59.07㎡(17.8坪)、ウッドデッキ 6.0㎡(1.8坪)

暖房設備 / ヒートポンプエアコン(電気)、薪ストーブ(HETA製)| 給湯設備 / エコジョーズ(ガス) | バス / TOTO サザナ | トイレ / TOTO ネオレスト | キッチン / TOTO ザ・クラッソ | 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eトリプルガラス | 断熱材 / グラスウール | 換気システム / 第1種換気| 長期優良住宅 | 耐震等級3 | Q値╱0.99W/㎡K | UA値╱0.40W/㎡K | C値╱0.47㎠/㎡

建築総工費 / 4,400万円台
坪単価 / 95~100万円