植物が彩る、 広がりある豊かな平屋
東西に長い平屋である。北面片流れ屋根で南側に開かれた構造を生かし、リビングには大胆なサイズの腰高窓を3連設置し、片流れの屋根なりの天井高を生かした開放感を感じるつくりになっている。室内にはYさんの趣味である観葉植物が元気に育っている。「建て替える前の住居は寒くて、冬は植物も育てられなかったんです」とYさん。年齢を重ねるごとにこの寒さは堪えるようになるはず……。そう考えて建て替えを決意した。「大工をしている知人にアトリエ105さんを紹介してもらいました。要望がたくさんあるので、建築家の方がいいだろうと」。リクエストしたのは、「暖かくて植物が元気に育つ家」だった。そして今、Yさんは厳冬期でもたくさんの植物を育てて楽しんでいるというわけだ。アトリエ105の高い住宅性能に加え、暖房にはヒートポンプ式の床下暖房の熱が床のガラリから伝わる。「エアコンよりもじんわりとした暖まり方というのでしょうか、温度ムラがなくて、どこも快適な室温なのがうれしいんです」とYさんは笑顔を見せる。
音楽やアートなど趣味も多彩なYさんのお気に入りのスペースは玄関ドアからホールに入ってきたときの眺めだという。ホールにはお気に入りのアーティストの作品等を積極的に飾っている。「レッドシダーの木製ドアの色合いは大のお気に入り。ホールの飾り棚に自分の好きな物を飾ってそのときどきで楽しんでいます」と笑顔を見せる。
廊下や玄関、水回りなどが通常よりもゆったり取られているのは、万が一車椅子生活になったとしても生活しやすいようにという配慮からだ。「老後のことが心配になって、今のうち家を建て直そうというのが動機だったので、安心を先取りできたのは大きかったですね」と話す様子からは、新しい住まいを得た日々を楽しんでいる様子が伝わってくるのだった。
DATA
床材 | 複合(合板)フローリング |
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内壁材 | ビニールクロス |
屋根材 | ガルバリウム鋼板 |
外壁材 | 窯業系サイディング、 吹付( 弾性吹付材:ベルアート) |
設計 / アトリエ105 | 施工 / 古川建築 | 竣工 / 2019/ 8 | 構造・工法・規模 / 木造軸組工法・1階建 | 敷地面積 / 329.37㎡(99.65坪)|床面積 / 151.54㎡(45.75坪)1階 126.70㎡(38.25坪) インナーガレージ 24.84㎡(7.50坪)
暖房設備 / ヒートポンプ式床下暖房(電気) | 給湯設備 / エコキュート(電気)| バス / タカラスタンダードプレデンシア | トイレ / Panasonic アラウーノ | キッチン / タカラスタンダード レミュー| 調理設備 / IH | 窓仕様 / 樹脂サッシLow-Eペアガラス | 断熱材 / グラスウール | 換気システム / 第1種換気 | Q 値╱1.25W/㎡K | UA値╱0.33W/㎡K
建築総工費 / 3,200万円台
坪単価 / 70~75万円