健やかな日々のための “ 自然素材”という選択

Iさんが家づくりを始めたのは、子どもたちの健やかな成長を願ってのことだった。子どもたちは二人ともアレルギー体質。特に長女は体が弱く、これまでに何度も夜間救急や入院を経験してきたという。「借家が古かったので、カビなどアレルギーに心配な要素を避けられることと、思い切り走り回れる家がほしいと思ったのが家づくりのきっかけです」とIさんは振り返る。
　希望するエリアで土地探しを続けること2年。手に入れた土地は細長く間口の狭い地形だった。「カーポート2台分と来客用の駐車場、家庭菜園やガーデニングを楽しめる庭スペースがほしいという盛りだくさん
なIさん夫妻のご要望が叶えられるか。慎重に検討を重ねました」と代表の石井さん。プランニングをしてみると、建坪は約26坪とコンパクトなものになった。空間を開放的に見せるために天井をあげたり、生活動線を短くしたりするなどの工夫により、実際の坪数以上に快適な空間になっている。
　I邸のプランは、キッチンから子どもたちの様子がわかること、無垢材や珪藻土クロスなどの体に優しい自然素材をふんだんに利用すること、リビング階段を採用してどんなときも子どもたちの顔が見えるようにするなど、子育て世代には特にうれしい配慮がなされている。「我が家では夫婦ともにキッチンに立つので、キッチンを基点にしたレイアウトはとても合っています」とIさんも満足げだ。
「この家に住み始めてから、子どもたちが風邪を引く回数が激減しました」とIさん夫妻は口を揃える。「住環境ってやっぱり大事だったんだなって。それにエアコンを使う期間がぐっと減ったんですよね。光熱費の面でも助かっていますし、それだけ体への負担も少ないんだと思います」とHさんはのびのびと遊ぶ子どもたちの姿を眺めながら目を細め
るのだった。