光熱費ゼロ?!エネルギーを自給する家

　もともとモデルハウスとして建てられたこの住宅には、石井建築設計の家と暮らしに対する思いが詰まっている。「自分たちで使うエネルギーは自分たちでつくりだそうというのがこのモデルハウスの趣旨です。『太陽光発電って、秋田の気候でもちゃんと発電するの？』と尋ねられることもしばしばですが、一家で使用する量でしたら、年間をとおしてみてみれば十分にエネルギーの収支が取れる程度には発電するんです」と社長の石井さんは語る。
　坪数や建築費を抑えて太陽光パネルをいかに多く搭載するか、という課題を門とガレージにも太陽光パネルを載せることで解決。そのうえで限られた敷地に住みやすい家を、というコンセプトで、回遊動線、リビング階段など人気の要素も多く取り入れた間取りとなっている。
　W邸には3歳と0歳のお子さんがいる。「賃貸アパート時代は、子どもたちの元気がよすぎて、近隣にご迷惑がかかってしまうのを気にして生活していました（Wさん）」。周囲を気にしないで、のびのびと子育てをしたい、けれどもマイホームを持って経済的に我慢する生活では本末転倒だ、とWさんは考えた。そこで「家族の楽しい思い出が築けるマイホームで生活をしたいのだ」という思いを石井さんに伝えた。モデルハウスの購入に至った理由をWさんはこう振り返る。「石井さんの住宅に対する考え方に共感しました。信頼して任せられる人だと思えたからですね。」