自然素材を使用した 健康を考えた家づくり

　「子どもたちの成長とともに、住んでいたアパートが手狭になって（妻のSさん）」と家づくりをはじめたMさん夫妻。内覧会を見学して回り、雑誌で気になるビルダーを見つければ、資料請求するなどビルダー選びをスタート。「はじめは家にお金をかける気なんて全然ありませんでした。性能や建材に対する希望も特になくて、いろんなビルダーさんのモデルハウスを見学する中で、子どもたちが楽しそうに走り回っていたところにお願いしようかと思っていました（Mさん）」と振り返る。
　そんななかで届いた村岡組デザインの資料。そこで「健康住宅」という言葉が心に引っかかった。「子どもたちがアレルギー体質」というMさん夫妻。依頼ビルダーがほぼ決まりかけてはいたが、まずは見てみようと、モデルハウスを見学したそうだ。「モデルハウスに入ってすぐ、なんか落ち着くなぁという印象でした」とMさん。
　「男兄弟3人で、静かにしていることなんてないのに、『眠い』って言いだして、自分たちが感じる落ち着きが子どもたちも同じなんだなぁと驚いたんです」とSさん。家が人に及ぼす影響を実感したそうだ。
　村岡組デザインは家を環境と捉え、人が住むのに最も適した環境を提供することで、人が本来持っている自然治癒力を高められると考えている。そのため、温熱環境はもとより、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物や木工用ボンドなどの有害物質ゼロの家を提供。断熱材は天然木質繊維のセルロースファイバー、壁は強アルカリ性でカビやダニの繁殖を予防するスペイン漆喰、床や天井には無垢材を標準仕様としている。こうしたこだわりは、村岡組デザインの社長自身がアトピー性皮膚炎だった経験からだという。
　暮らしはじめてから1年、子どもたちのアレルギー症状がなくなったばかりか、風邪をひくこともなくなったという。「子どもたちのことを考えて、当初の予算よりは高くなりましたけど、この家にして本当に良かった」とMさん。「子どもよりも、夫が眠たがりになりましたね」というSさんも、自分がイライラしなくなった変化に驚いているという。