緑豊かな立地に合わせた モダンな大屋根の家

　市内中心部から近いにもかかわらず、緑豊かな立地の土地を購入したところから、家づくりがスタートした。ラフプランは「緑多い立地に映える、瓦葺の大屋根の家」と決めた。
　リビングに面した西側のウッドデッキと、大屋根の下の広めの空間を生かした南側のウッドデッキがダイナミックな外の緑と室内を柔らかくつなぎ、室内のどこにいても緑を感じられるようになっている。
　Hさんがこだわったのは和室のしつらえだった。「いずれは仏壇を入れるスペースは必要でした。吊り押入れにすれば、地窓から光も採れるし、空間に開放感が生まれるだろう、と。押入れの扉は建具屋さんに相談して、和紙も自分で選んでオーダーメイドで作ってもらったものです」とHさん。障子は和紙の代わりにすだれを入れた「簾障子」をオーダーしたり、吊り押入れの下には玉砂利を敷いたりと、好みのテイストをふんだんに取り入れている。「天井のシナベニヤはDIYです」とHさん。天井の施工は難しいと大工さんには止められたというが、「自分の家だからこそ、失敗してもいいからやってみたかったんです」と笑う。長男のSくんによると「ウッドデッキもパパが作ったんだよ！」というから、Hさんの腕前はかなりのもののようだ。
　Hさんは「新しい家で、子どもたちが楽しく過ごしている様子を見るのは親としてもうれしいです。それぞれに個室をつくり、ベッドも入れたら4歳の長女も一人で夜寝られるようになりました。子どもたちの自立にもつながるようで、頼もしいですね」と暮らしの変化を語った。