WORKS JUU掲載の施工事例

CASE82 アベ建 / A邸

6種もの樹種を使用した薪ストーブが主役の家

 A邸はAさんを中心に、妻のHさん、Aさんの母と3人の子どもという6人家族が暮らしている。「実家の老朽化と冬の寒さが体にも堪えるし、子どもたちの成長に伴って家を新築したいね、と話していました」とAさん。こうして、実家の敷地内に新居を構えるという計画で、家づくりがスタート。「地元のビルダーで家を建てたいと思ってビルダー探しをしました。通し柱を必ず使う点と、木材に塗り壁など自然素材をふんだんに使った家づくりをしている点で、アベ建さんのこだわりに共感したのです(Aさん)」。A邸では床にカバザクラ、腰板の一部にケヤキ、ブナ、ヒバ、天井にスギ、通し柱にヒノキと、樹種の特性に合わせて材を使い分けている。
 さらに秋田県産材は自社で大工さんが加工することにより、無駄なく活用され、コスト削減を可能にしている。「お子さんのアレルギーなどを心配されている方や、自然素材を使って、地元の工務店で建てたいという方に、選んでいたくことが多いですね。」と話すのは代表の阿部さん。本誌でも何度か取り上げたことのある新木造住宅技術研究協議会(新住協)の会員でもあり、断熱性能にもこだわりがある。「冬が長い地域ですので、暖房器具1台で全館暖房が可能な仕組みを考えるようにしています」と阿部さん。 実家でも長くだるまストーブを使用してきたというAさんは、新居にも薪ストーブを導入したが「これ一台で家じゅう暖かいし、燃焼効率がいいストーブを提案していただいたので、薪が少なくて済んでいて驚いています」と暮らしの実感を語る。

DATA
床材無垢(カバザクラ)、
クッションフロア(水回り)
内壁材塗り(ケンコート)、木材(ケヤキ、ヒノキ)
窓仕様樹脂サッシLow-Eペアガラス
屋根材ガルバリウム鋼板
外壁材金属系サイディング
断熱材グラスウール、ロックウール、吹付ウレタン

設計・施工 / 有限会社アベ建 | 竣工 / 2016/11
構造・工法・規模 / 木造軸組工法・2階建 | 敷地面積 / 499.95㎡(151.23坪)| 床面積 / 190.92㎡(57.75坪) / 1階 121.78㎡(36.83坪)2階 69.14㎡(20.91坪)

暖房設備 / 薪ストーブ(ダッチウエスト製)| 給湯設備 / エコキュート | バス / LIXIL アライズ | トイレ / 1階 LIXIL アステオ 2階 LIXIL アメージュZ | キッチン / クリナップ クリンレディー、ハウステック コンパクトキッチンDS | 調理設備 / IH | 換気システム / 第3種換気

建築総工費 / 3,500万円台
坪単価 / 55~60万円