WORKS JUU掲載の施工事例

CASE32 積水ハウス / F邸

必要なものを軽やかに選びとる成熟した家づくり

 周囲でも同年代で古くなった自宅を改築する人が増えてきたというFさん夫婦は夫60代、妻50代。元の家は築29年だった。「もったいないから元の家を直そうかとも思ったんだけど、改築した人の話を聞いたら、見た目はきれいになっても、家の性能は前のままで、寒さなどはあまり変わらないという話を耳にしたこともあり、新しく建て直そう、と。元の家は寒かったんですよ」と語るFさんが、積水ハウスに決めたのは、設計の自由さと性能の良さからだった。「震災もあったし、頑丈さや災害時に困らない家づくりというのは重視しましたね(Fさん)」。積水ハウスは全国展開のハウスメーカーだけあって、気候にあった家づくりのために、北海道や沖縄など、特徴的な気候の土地で耐久実験などを繰り返してきた。「その蓄積があるからこそ、お客さまには自信をもって『大丈夫です』と申し上げることができます」と営業の伊藤さんは胸を張る。
 建て替えにあたってFさんが念頭に置いたのは「1階ですべての生活が完結する家にすること」だった。「老後の生活を楽にしたい、そのためにはコンパクトに暮らしたいと思うようになりました(妻のSさん)」。リビングやキッチン、水まわりのほか、寝室も1階に配置。1階の窓は万が一のことにも備えて破られる心配のない防犯ガラスを採用するなど、最新の技術を生かした老後の家づくりのお手本のような家である。
 1階は引き戸を中心に採用。「引き戸は開けたときの開放感があり、通風しやすいことも利点です。また、開け閉ての力や身体の動きが少なくて済みますので、ご高齢の方のお住まいに適しています」と伊藤さん。
 こうして必要なものだけを軽やかに選び取る成熟した家づくりが好ましい印象だ。「営業の伊藤さん、インテリアコーディネーターの鈴木さん、設計の岡田さんなど、皆さんが一生懸命関わってくださったので、もう全部お任せしてもいいぐらいでしたよ。着工後は現場監督の村木さんも加わり、チームとなってお手伝いしてくれました」とSさんは家づくりを振り返って語った。

DATA
床材天然木複合フローリング(ピュアハード塗装コーティング)、クッションフロア(水回り)
壁材シルタッチ(珪藻土塗り壁)、
空気環境配慮仕様クロス
窓仕様アルミ樹脂複合サッシLow-Eペアガラス(防犯仕様)
屋根材平瓦屋根
外壁材ダインコンクリート
Q値1.46W/㎡K
UA値0.52W/㎡K

設計・施工 / 積水ハウス株式会社 秋田営業所 | 竣工 / 2015/9
構造・工法・規模 / 木造・軽量鉄骨造・ブレースドパネル(制震)構造・2階建 | 敷地面積 / 214.65㎡(約65坪) | 床面積 / 138.85㎡(約42坪) / 1階 85.98㎡(約26坪) / 2階 52.87㎡(約16坪) / バルコニー 6.75㎡(約2坪)

暖房設備 / エネファーム床暖房、ヒートポンプエアコン・パネルヒーター | 給湯設備 / エネファーム | バス / 積水ホームテクノ・BCHV(積水ハウスオリジナル) | トイレ / LIXIL サティス | キッチン / クリナップ クリンレディ | 調理設備 / ガス | 調太陽光設備 / 4.05kW

建築総工費 / 3,200万円台
坪単価 / 75~80万円
太陽光発電設備費用 / 169万円